不動産業の新規独立開業

◎不動産業の新規独立開業準備

1.法人か個人か?等事前に決めるべきことがいっぱい!

〈信用力では法人が有利 

不動産業を新規独立開業するにあたり、先ず株式会社等の法人にしてスタートするべきか個人事業としてスタートするべきかを決めなければなりません。

決めかねた場合には、法人にしておいた方が無難です。

不動産という高額な商品を扱う事業ですから、他の業種以上に信用が重視されます。

個人よりも法人の方が担保能力やアフターサービス力等を高そうな印象を対外的に与えることから信用力が高いと言えます。

個人のお客様から、同業者様から、金融機関様からの信用を先ず考慮すれば最初から法人にすることが得策です。

 

〈税金対策でも法人が有利〉

法人にすれば社長も給料を貰うことができます。

給料として貰えば、給与所得控除という所得税控除が使えますので、自動的に約2割の経費をできたことになり、社長個人の所得税・住民税の節税ができます。

また法人ならば将来の退職金として保険料を軽費化して積み立てることもできます。

その他税金対策では有利なことばかりです。

 

〈株式会社か合同会社か〉

法人には株式会社と合同会社の二種類がありますので、どちらかに決めなければなりません。

経営面、税金面において特に大きな違いはありませんので、個人的に少人数で運営されるのであれば、合同会社でも問題はありません。

ただしまだまだ合同会社というと投資ファンド等に多い形態であり、世間一般には知名度は高くありませんので、誤解されて信用度に疑いをもたれる危険もあります。

設立費用が30万円ほど高くなりますが、株式会社にしておいた方が安全です。

 

〈出資者と出資額〉

出資者は社長個人だけであればあまり問題ありませんが、知人・友人と折半する等のお話しがある場合には、極力社長個人で3分の2以上の出資比率を確保しておかなければなりません。

そうでなけば今は良くても将来意見が対立した際に、どちらかが辞めて出るかでないか、会社を処分するかしないか等極めて重要なことをスピーディーに決められず紛糾してしまう危険があるからです。

 

2.設立前後にすべきこと

〈法人設立の依頼〉

法人の設立には約1か月の期間がかかりますので、事業を開始したい時期より1か月前には会計事務所に相談して、法人設立に必要な内容を決めていただき、司法書士事務所等に設立手続きをご依頼いただくことになります。

 

〈設立完了後に最初にすべき事〉

それは先ず銀行口座を開設することです。

司法書士等から送られてきた登記簿謄本と代表取締役印印鑑証明書と銀行印等を持って最寄りの銀行窓口に向かいます。

最も早ければその場ですぶ口座開設が完了しますが、最近は大変時間がかかることもありますので、注意が必要です。

振り込め詐欺に架空口座が利用される事件が多発していることから、銀行が口座開設の審査に大変神経を費やしているようで、中には何度か面談をして事業内容を質問されたり、一週間以上かかった方もいらっしゃいました。

 

〈社会保険の加入〉

社会保険への加入は、法人であれば原則強制されます。

しかし現実には社会保険に加入した際の本人負担に加え事業主負担があることからの負担総額は、新規開業時の会社の資金繰りをかなり圧迫します。

設立直後に加入するのではなく、当面は社員個人が国民健康保険・国民年金にしておいて、経営の目処がついてきてから社会保険に加入されても許されるものと思います。

ただし優秀な人材を大勢雇いたいというのであれば、背に腹変えられず社会保険に加入した方が良いことは言うまでもありません。

 

3.経理・管理体制づくり

〈先ずは経理体制づくり〉

会社を始めたならば先ずは経理体制をしっかり作らなければなりません。

どんな業種でもその点は同じですが、不動産業では特に強調する必要があります。

それは不動産業、特に開発・建売や仲介業では独立開業が一見容易に見え、独立開業する方が大勢いらっしゃいます。

しかし新規独立開業した会社のうち1年間続く会社は8割以下、3年続く会社は5割り以下、これは他の業種に比べると開業失敗が明らかになるのが早い印象です。

やはり不動産業特有の経営リスクがあり、元々手持ち資金が潤沢だというのでなければ、開業後の軌道に乗るまでの最も不安定な時期に一度穴を開けると持ち直すことができないためです。

そのようなことにならないためには、最初から経理体制をしっかり作り、毎月資金の状況と事業の状況を細目に把握して細心の注意を払って進めていただく必要があるのです。

経理体制づくりには、帳簿の記入を自社で行うか熟練の会計事務所に委託する方法がありますが、最初は先ず本業に専念するためにも会計事務所への委託がお勧めです。

会計事務所が作成した毎月の損益計算書・貸借対照表・資金繰表について会計事務所から説明を受け、会社の経理や資金管理のポイントを身に着けていく必要があります。

 

〈管理体制は営業管理と内部管理〉

営業管理は独立開業した社長の最も得意なところでしょうが、問題は前述の経理同様その他の内部管理も決して得意ではない点です。

社会保険や労働保険事務・給与事務・勤怠管理・他人事労務についてはブラック企業という評判が立たないように、また労働基準監督署の調査が入らないようにしなければなりません。

税務調査もそうですが、過去の退職者による密告中傷には用心しなければなりません。

以上はいわゆる人事管理の巧拙によるものです。

社長として社員を率いるのと会社組織の一管理職として部下を率いるのは全く違います。

社長の立場・物事の取り組み方と社員とは全く違うということを受け入れて現実的に対処しなければなりません。

私どもも社長の悩みに応えるため、時には弁護士・社会保険労務士と連携してご相談に乗ることもあります。

 

不動産業の税金対策

1.不動産業と税務署

 〈税務署から見た不動産業者の印象〉

他業種に比べ税務調査が多いなど、税務署から目の敵にされている印象があります。税務署では、毎年度、要重点業種を決めて優先的に税務調査に入りますが、不動産業は毎回のように選ばれることが多いようです。

理由としては、不動産業が扱っている商材の性格上、どうしても多額の資金が動く取引が多いことから、売上高の多寡により目立つということがあります。

また仲介にしても売買にしても何月に売れるか、現実には売り手の都合どおりにはいきません。

従って予想外に決算間近に売上が立ち、決算対策をする間が無かったということが往々にしておきます。

このような時に無理な決算対策をして急場をしのぎ税金を圧縮しようとすると、節税を通り越して違法な脱税に手を出してしまう危険があります。

不動産業者が行う税金の不正は滅多に無いとは言え、一度起こると多額なものになることから、そのリスクを考えて税務署としてもより力を入れて対応しているように思われます。

 

〈営業に直結した接待交際費〉

レアな物件情報は夜の酒の席からというのは業界の常識です。

接待交際費がかさむことは営業上致し方ないことですが、税務上は上限がある等全額が経費として認められるものではありません。税務調査でも他業種より目立つ接待交際費を細かく詰問されたりしがちです。必ず参加者を領収書か伝票等に記載しておく必要があります。

 

2.不動産に係る税金

〈個人の不動産売買や個人の相続対策の相談〉

不動産の売買を仲介したり、不動産の新築分譲など、個人の顧客の不動産売買をサポートするには、個人の不動産に係る税金面の悩みを解決する必要が生じます。

不動産をお売りになるお客様には、譲渡所得税の説明が必要になります。取得してから譲渡する年の1月1日までで5年経過していないと短期譲渡所得に該当して所得税住民税の税率が39.63%と高額になってしまうので避けたいという話になります。

長期譲渡所得に該当すれば所得税住民税の税率が20.315%ですので、その差は歴然です。

またもし買い替えの特例が適用できれば大幅に得になります。

また不動産を購入するお客様は、賃貸用と居住用とではそこに期待する相続税対策の影響が異なります。賃貸用として50%評価減を用いるのか居住用の80%評価減を用いるのか等、相続税対策を考慮するならば、かなり慎重に税理士に相談する必要が出て参ります。

 

〈不動産に関わる税金〉

不動産を購入した後数か月後に請求が届く不動産取得税、所有権移転登記や抵当権設定登記等の登録免許税、毎年の固定資産税・都市計画税には十分注意を払う必要があります。古屋を壊して更地にすると固定資産税が上がることをしらずに壊してしまってからでは後の祭りです。

 

3.不動産業経営の税金対策 

〈不動産業全般の税金対策〉

不動産事業、特に開発・売買では銀行融資が必須です。そうしますとスムーズな事業融資を受け続けるためには、一定額以上の経常利益を計上することが必要になるため、税金対策よりは赤字対策の方が優先度は高くなります。

とは言え必要以上に利益が出過ぎてしまうのも、痛しかゆしです。

できればその資金を翌期以降までプールしたいと考えるのは経営者としては自然な成り行きです。

そこで銀行に求められる程度の利益は確保しつつ多すぎる利益を圧縮する決算対策が必要になります。

考えられる限りの税金対策をすることになります。

100万円単位以上で損金にできるものとしては下記のもの等が考えられます。

@将来の退職金見合いの生命保険料年払い

A経営セーフティー共済掛け金の年払い

B高額な中古車両の購入

C時期と金額が合えばレバレッジドリースの購入

D決算賞与の支給

E赤字不良物件の処分

 

〈消費税の個別対応方式〉

消費税の課税売上割合が95%未満の場合、一括比例配分方式と個別対応方式からどちらかを選択して消費税申告をする必要があります。

不動産業で売買をしている場合には、非課税売上に該当する土地売上が多額に発生しますから、通常は課税売上割合が95%未満の場合に当たり、一括比例配分方式か個別対応方式を選択して消費税申告することになります。

消費税の計算にあたっては、何等かの決算対策により消費税を圧縮するということは無理です。

消費税に関して注意すべきことは、消費税の納付が決算期末に予想外に起こりますと、資金繰りが厳しくなるということです。通常消費税の納付額は、会計処理方法に関わらずに決まりますから毎月もし今決算を迎えたらいくら消費税を納付しなければならないかが判明しています。しかし不動産業に多い個別対応方式を採用している場合には、最終的な課税売上割合に左右されるために、期末近くの売上が上がるかどうかで大幅に変動することば少なくありません。

従って事前に消費税額を予想していても最終的に大幅に変わるリスクを想定しながら決算準備をする難しさがあります。

なおこの個別対応方式を採用している場合には、消費税だけでなく、控除対象外消費税という特殊な費用も決算時に突如現れますので、利益を確保したい業績状況の場合特に神経をすり減らすことになります。

 

〈土地・建物区分の問題〉

売買を行っている場合、仕入れた物件の土地と建物を区分する問題があります。

購入時の売買契約書上に消費税額が明記されていれば、消費税額より建物の価額が算定されて、残りが土地の価額となります。

しかし売買契約書上に消費税額が明記されていなければ、何等かの合理的な方法で土地と建物の価額を区分しなければなりません。

この合理的な区分方法としてはいくつかの方法が考えられます。

固定資産税評価の土地建物比率で購入額を分けるのが、一番標準的です。しかしそもそも固定資産税評価額自体が一般の取引価額とかい離していますので、例えば土地の固定資産税評価額を0.7割返して実勢価額ベースにして土地価額とし、残りを建物価額にする等考えられる方法のうち最も通常の取引価額に違い感覚の方法を選択することが一般的です。

よほど極端に租税回避の意図が推定されない限り、税務調査で問題になることはありませんが、物件ごとに様々な方法で算定するよりは、できるだけ統一した方法で算定し、特定の場合にのみ理由づけしたうえで他の方法を選択するというのが間違いないことになります。

 

〈建売・デベロッパーの経理・税務〉

土地の開発・分譲では、仕入れた土地や建物の原価を個別原価計算方式により区画ごと売却物件ごとに積み上げて管理しておくことが必要になります。

この原価をA区画からB区画にとか、A物件からC物件にいくらか原価を横移動すると、正しい利益が算定できず、税金も誤った計算になってきます。

同一年度にすべて売却していれば税務上は問題が生じませんが、決算期をまたいで一部が在庫になる場合、在庫金額が適正化否かは厳しく問われることになりますので、税務調査でも十分に説明できる準備が必要になります。

 

 

 

 

 

 

不動産業の資金繰りと金融機関対策

1.不動産業経営で一番大切なのは資金繰り

〈資金繰りとは〉

資金繰りは、すべての事業経営・会社経営において一番大切なものです。なぜなら資金繰りに失敗すると倒産してしまい、その後事業を続けることができなくなるからです。

そして特に不動産業ではこの資金繰りの失敗が生じやすいことに注意しなければなりません。

ではその資金繰りとは何でしょうか。資金繰りとは読んで字の如く資金を操作すること・資金をあやつることです。

会社経営における資金とは、様々な入金と出金の流れと現在の資金残高があります。

これらを事業に支障が無いように保つことが資金繰りです。

例えば社員を雇ったら給料日に確実に給料を支払えるように前日には銀行口座にお金を用意しておくことです。不足しそうであれば、早めに銀行から融資を受けるか別の支払い可能ならば少し遅らせる等して調整したりして間に合わせます。

 

〈倒産とは〉

例えば手持ちの資金が足りなくて、給料が遅延してしまい、社員に愛想をつかされて全員退社してしまったとします。

社長一人でいくら営業を頑張っても手持ちの物件が未だに売れず、先日借りた運転資金借り入れを銀行に返済できません。

銀行に弁済期限延長を断られて、手持ち物件への競売申し立てがされたら万事休すです。

結局資金が足りないがために事業を継続できなくなることを倒産と呼びます。

現実には銀行も競売をかけるよりは、弁済期限延長を受け入れるのが一般的ですが、まだ売れていない手持ち物件んが魅力的だと映れば、こういう最悪のシナリオも十分にあり得ます。

これらは最初の給料が遅延しないように前日までに資金を確保していれば防げたことです。

だからこそ最初の何でもないような資金確保すなわち資金繰りが重要だと言えるのです。

 

2.資金繰りで一番大切なのは「資金の見える化」

〈資金繰りの失敗を防ぐ〉

資金繰りの失敗は、ある特定の時に銀行に100万円必要だとすれば1円もかけずに100万円を確保することができなかった時に起こります。言い換えれば必要な資金に1円でも不足すれば、資金繰りの失敗だということです。

この資金繰りの失敗を防ぐには、いくつかのポイントがあります。

資金繰りというものは決して専門的知識や能力が要るような複雑まものではありません。

家計簿に毛が生えたものと言ってもオーバーではありません。

ポイントの一つは、誰でも思い付きそうなことですが、余裕を持つということです。

100万円必要だと思えば、念のため120万円用意しておいて、たまたま100万円が110万円に増えても慌てないようにするということです。

次にポイントの二つ目は、これも当たり前のことですが、いついくら必要になるか事前にわかっておくということです。

わからなければそれに備えて何をすればよいかもわかりようがありません。

 

〈普段からできる資金繰り対策〉

資金繰り対策は、前述のポイントのように@余裕を持つA事前に資金需要を知っておくことが大事です。

しかし会社経営でのお金の動きは多種多様なため複雑です。

これらを社長の頭の中だけで常時把握するのは不可能ですので、社長の資金食り助けるために経理というものがあります。

普段から経理帳簿を作成していれば、過去数か月間の入出金の動きが見えてきて、そこから今後数か月間の入出金の予想も見えてくるというものです。

 

〈いざと言う時の資金繰り対策〉

しかし経営は程度の差こそあれ良い時もあれば悪い時もあります。

悪い時には資金も苦しい状態になりますので、その困った時に乗り越える術も用意しておかなければなりません。

その手段の一つが銀行融資です。

資金不足で苦しい時に資金を借りて、業績がかいふくしたらその利益から返済するのは自然の流れです。

ただし業績が苦しい時には銀行はお金を融資したがりません。

それでも融資を引き出すには、事前に銀行との信用を醸成しておくように手を打っておく必要があるのです。

 

3.不動産業と切っても切れない関係の銀行対策

〈不動産業にとっての銀行〉

 不動産業は他業種に比べて、年度ごとの波が激しい業界です。

数年間鳴かず飛ばずでぎりぎり生き延びて不動産売買が活況を呈した時に一気に儲けるというのが一般的です。これは売買や仲介業が当てはまりますから、不況時期でも生き延びるために自社で賃貸物件を所有したり管理業務を増やしたいというのが多くの方の考えるところです。

とは言えそれは簡単なことではありませんので、どうしても不況期に堪えるために銀行の運転資金融資が必要になります。

また開発や売買では土地建物の仕入れ・建築代金を物件ごとのプロジェクト融資に頼るのが普通です。

つまり銀行融資が無ければ物件を仕入れて販売する事業を全く継続できないということです。

銀行が経常利益1,000万円を融資基準だと決めればその数字を必死に作らなければ事業を継続できないということになります。

銀行が不動産業の会社の命運を握っているというのは紛れもない事実です。

 

〈銀行対策を意識した経営〉

では会社の命運を左右する銀行との間で、必要な時に必要な資金を融資し協力してもらえる関係を強固に作っていくにはどうすべきしょうか。

先ず第一には可能な限り毎期安定した業績を確保し続けることです。

今年は売上が10億円で翌年は2億円となるよりも、今年も来年も10億円になればそれに越したことはありません。物件の販売時期を何でも急ぐのではなく、適度に安定感を持って業績を維持することです。

また銀行には決算説明やその他毎月の試算表の説明等、機会を見つけては細目に状況を理解してもらうように努めることも大事です。

 

〈銀行対策を意識した決算〉

そして何よりも大切なのが、銀行から高い評価を得られる決算書を作成することです。

銀行はたくさんの決算書を目にしていますから、そのような銀行印の目から見て印象の悪い決算書を作らないことです。

印象の悪い決算書とは、例えば科目内訳と貸借対照表等と一致していなかったり、一部の科目を省略していたり、多額の仮払金等一見して意味不明な不親切な記載があるものです。

私どもの会計事務所ではより積極的に銀行が高評価するような決算書ができるようにさらに上を目指します。

そのためには例えば現金預金、売掛金、買掛金、在庫等のバランスに着目して、健全な経営として目に映るように努めます。

また極力営業損益もしくは経常損益が改善されるような会計処理を採用します。

社長が全力で一年間かけて頑張ってきた成果が決算書であると考え、税法等で可能な範囲で会計事務所として考えられる限りの調整や検討をして決算を組むことになります。

 

不動産業の経営対策

1.不動産分譲業の経営対策

私が従事していた事業再生コンサルティングの視点から、不動産分譲業の経営が窮境に陥らないためのポイントを挙げてみます。

 

〈事業の特性〉

@経済情勢の影響を受けやすい

 特に地価の動向と銀行の融資姿勢に左右されます。

A用地取得から販売回収までのリードタイムが長い

 戸建分譲で半年〜1年、マンションでは1年から3年程度の期間が必要になり、その間の運転資金確保が必要になります。

B相応の資本が求められる

 高額な商品を扱っていますので、多少の環境変化による予測違いに耐えられる資本力が必要です。

Cフロー型ビジネス

 管理や賃貸業等のストック型ビジネスと対局のフロー型ビジネスの典型のため、いかに回転期間を短縮できるかが勝負になります。

 

〈窮境に陥る要因〉

 販売戸数が計画より悪い場合、資金繰りの悪化につながり、値引き販売をすれば利益率の低下を招くことになり、その業績を見て銀行はさらに慎重になり事業が縮小してゆく悪循環に陥ります。

 

〈経営改善の要点〉

@用地買収から販売回収まで適切なリードタイムで、かつ適切な利益を確保できるような仕入れ原価・建築原価・広告費・人件費を実現しなければならず、そのためには特に用地仕入れのための情報収集力・ネットワークの構築がカギ。

A売上の改善として、商品と価格とプロモーション戦略のベストバランスを目指す。

 

2.不動産売買仲介業の経営対策

私が従事していた事業再生コンサルティングの視点から、不動産売買仲介業の経営対策を上げてみます。

 

〈事業の特性〉

@経済変動の影響を受けやすい

不動産売買仲介業は中古市場であり、新築の不動産分譲業の変動の影響を受けることになる。

A商品の差別化が難しい

物件情報は近隣業者で共有するため差別化が困難。

Bフロー型ビジネス

C在庫を持たずに済むため資本は相応で十分

 

〈窮境に陥る要因〉

業績に比して分不相応な事務所や調度品や交際費により資金を費消し、運転資金に困窮することが典型的な窮境要因です。

 

〈経営改善の要点〉

@実績利益の範囲内で経費や固定資産の支出をする堅実な資金繰りに尽きます。

A換金可能な調度品や豪華過ぎる事務所は処分・縮小します。

B個々の社員の業績管理を徹底し、本人の業績の範囲内でのみ給与を支給します。